お座敷唄
長唄・端唄・小唄・上方歌など、三味線の伴奏で歌われる俗曲。歌舞伎のなかの舞踊曲や、清元などを起源として、文化・文政(1803 – 1830)のころから盛んになったといわれている。芸妓や遊女がお座敷で歌ったほか、庶民の間にも流行した。
日本の歌謡曲(流行歌)の起源については、川上音二郎などの演説歌=演歌とする説が有力だが、昭和初期、レコード会社が次々にでき、それぞれの会社所属の歌手が名乗りをあげたとき、徳山璉、佐藤千夜子、藤山一郎、淡谷のり子などの声楽出身の歌手に混じって、藤本二三吉、小唄勝太郎、市丸、赤坂小梅、美ち奴などの芸妓出身の歌手(鶯芸者)も多く出ており、お座敷唄の流れを引く流行歌がかなりあった。 とくに昭和25年(1950年)ころからは、朝鮮戦争がらみの好景気で、全国の料亭などが繁盛し、歌謡界でもそれにあやかるように、お座敷唄あるいはお座敷ソングと呼ばれる歌のレコードがたくさん発売された。神楽坂はん子や久保幸江などの歌手がデビューし、「芸者ワルツ」や「トンコ節」などが一世を風靡した。